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爆裂種!?「ポップコーン」
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ポップコーンには、爆裂種のとうもろこしが使われます。普段ゆでたり、焼いたりして食べているのは、スイートコーンという種ですので、ちょっと違うわけです。爆裂種のとうもろこしは、その粒全体が硬質のでんぷんで覆われており、胚の部分の両側にわずかに軟らかく、水分を含む部分があります。加熱すると、この水分が水蒸気になって膨張しようとするのですが、硬く覆われたでんぷん質部にはばまれるために、徐々に膨らむことができず、限界まで達した時点で、急激にはじけて、水蒸気爆発を起こし、ポップコーン状に膨らむわけです。
えっ、じゃ本当にスイートコーンでは、ポップコーンのように膨らまないのかって?? そうですよね。そういう疑問にもお答えしましょう。スイートコーンを乾燥させ、ポップコーンにできないか、実験もやってみました。どうぞごらんあれ。 (^^ゞ
ポップコーンを作る基本的な材料
Let’s start!
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作り方 |
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1 |
【爆裂種のとうもろこし】 ポップコーン用に使われる、爆裂種のとうもろこしです。粒の形状としては、とがっているものもあれば、丸いものもあったり、色も多様なようです。
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【比較用スイートコーン】 「本当にスイートコーンでは、ポップコーンを作ることはできないのか?」
という疑問に答えるために、スーパーで売っている、スイートコーンを買ってきて、外の皮をはぎ、天日乾燥させたものを用意しました。スイートコーンでは、乾燥することで粒がほとんど原形をとどめないほどしわくちゃになり、皮だけになってしまったようにみえます。
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3 |
スイートコーンに油を加え、加熱してみました。結果は、いつまで経っても、はじける音が聞こえず、蓋のすき間から、煙がもれてきたので、加熱を中断しました。
蓋をとると、しわくちゃだったとうもろこしは、普段みなれている粒のように膨らんではいましたが、一切はじけておらず、無惨にも黒こげになっていました。 (;_;) |
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4 |
【爆裂種での本番】 気を取り直して、爆裂種のとうもろこしで、本番です。とうもろこしとサラダ油を入れ、均一になるように混ぜ合わせてから、蓋をして、弱火にかけます。
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5 |
【カラメルシロップ】 とうもろこしは、はじけるまで数分ありますから、この間にカラメルシロップを作ります。別鍋に砂糖と水をいれ、軽く混ぜてから、弱火にかけます。
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6 |
砂糖が溶けて、わずかに黄金色になったら火を止め、蓋をしておきます。冷えてしまうと、固まってしまうので、加熱していたガスコンロの上に、置いたままにしておくのがお勧めです。 |
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【爆裂】 カラメルシロップができあがる頃には、とうもろこしの鍋からは、ポンポンとはじける音が聞こえてきているはずです。そのはじける音の間隔が長くなってきたら、火をとめ、一気に大きめのボールに移し替えます。
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8 |
【カラメルシロップをからめる】 ボールにあけたポップコーンにカラメルシロップを注ぎ、速やかにザックザックと混ぜ合わせます。モタモタしていると、局所的にあめ状になってしまいます。
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【できあがり】 カラメルシロップ付きのポップコーンのできあがりです。カラメルシロップの代わりに、塩を適量振りかけるのもお手軽でいいですね。
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ここでの「こつ」
※1 【カラメルシロップ】
東京ディズニーランドで食べるキャラメル味のポップコーンが作りたくて、カラメルシロップをからめてみましたが、塩味やバター味もいいようです。バター味にするには、サラダ油の代わりにバターを使うだけですので、いずれにしても簡単です。
※2 【はじける音の間隔が長くなってきたら】
はじける音が、完全になくなるまで待たなくても、かなりの割合のとうもろこしは、はじけているように見えるはずです。はじけると30倍に膨らみますから、半数がはじけていなかったとしても、30対1の割合で、はじけたものが多いように見えるからです。まぁ、そう簡単に焦げ付くわけではありませんが、中には、なかなかはじけない粒もあり、うまくできたポップコーンをおいしく味わうためにも、ある一定の割合は見捨てても損にはならないでしょう…。
※3 【大きめのボールに移し替え】
ポップコーンを作った鍋に直接カラメルシロップを注ぎ込むと、高温になった鍋にカラメルシロップが付いた途端に、一瞬のうちにカラメルシロップが焦げ付きます。ここはボールに移し替えることが、身のためのようです。
また、火を止めてからも、しばらくは爆裂が続きますので、目に当てたり、やけどしたりしないように注意しましょう。
参考文献
拓殖大学 北海道短期大学さん http://ns.takushoku-hc.ac.jp/ のとうもろこしの頁