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芳醇な味わい「ウスターソース」
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幼稚園のころ、たまごかけご飯にかける醤油を間違え、ウスターソースをかけたことがありました。それまでにも何度か間違えていたのでしょう。母にひどく叱られ、「もったいないことはするもんじゃない! 自分で間違えたんだからきちんと最後まで食べなさい」 と食卓にしばらく座り続けさせられた覚えがあります。関西ですからお好み焼きのソースは大好きなのに、たまごのウスターソースがけご飯だけは、何度口に近づけてもくさくて食べられなかったのです。
その後遺症は、社会人になるまでずっと続きました。ウスターソースの匂いがしただけで、あの時のことを思いだし、どうしても食べられなかったのです。でも何故かその間もお好み焼きだけは食べられた… (^_^;)
なのに、ここんところすっかりウスターソースのファンになって、豚カツにはぜったいウスターソース以外のものはかけません。サクサクっと切った豚カツを、別皿に入れておいたウスターソースにちょんちょんと浸けて食べるんです。また、豚カツのキャベツには醤油をちょろっとかけて、ばくばくと食べると、キャベツの甘みを感じるんです。うーん、考えただけでヨダレがでてきちゃいます。我ながらめでたい奴… (
^_^)/□☆□\(^_^ )
ウスターソース1リットルの基本的な材料
材料編 |
ホールトマト 1缶(400g) |
玉ねぎ 1個(200g) |
人参
1/2本(100g) |
にんにく 1/2株 |
しょうが 40g |
昆布 10cm |
干ししいたけ 小1本 |
煮干 6尾 |
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おいしい水
1000cc |
香料編 |
黒こしょう 10g |
月桂樹 5枚 |
桂皮(シナモン) 3本 |
ナツメグ 小さじ2 |
実ざんしょう 小さじ2 |
とうがらし 1本 |
陳皮 30g |
タイム 小さじ1 |
セージ 大さじ2 |
丁子(クローブ) 20粒 |
ニクズク 5g |
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調味料編 |
醤油または魚醤 1カップ |
砂糖 200g |
酢 1/2カップ (100cc) |
塩 100g |
りんご 1個 |
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※参考情報
・醤油を手作りするレシピはこちら
・砂糖を手作りするレシピはこちら
・塩を手作りするレシピはこちら |
用意しておきたい器具
Let’s start!
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作り方 |
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1 |
【材料の準備】 干ししいたけや昆布は布巾でさっと砂埃をふき取り、煮干しは頭と腹わたをとり、野菜(トマト、玉ねぎ、人参、にんにく、しょうが)などとともに細切れにします。
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2 |
【材料を煮込む】 細切れにした材料を鍋に入れて、中火(ふきこぼれない程度)で煮込みます。蓋ははずして2時間加熱し、全体の量が1/2くらいになるまで煮込みます。
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3 |
【香辛料】 香辛料を加えて20分煮ます。香料はこれがないとダメというものでもないので、適宜取捨選択してみて下さい。例えば、七味には、とうがらし・陳皮・山椒・けしの実・麻の実・黒ゴマなどが含まれていますし、オールスパイスなどを使ってもいいでしょう。
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4 |
【調味料】 リンゴと調味料を加えて、10分間煮ます。
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5 |
【粉砕】 冷めたらミキサーにかけます。
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6 |
【ろか】 固形物をきれいに洗ったさらしなどでこし取ります。
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7 |
固形物が布目に詰まってきたら目詰まりしている固形物をこそぎ取ります。取った固形物はボールに取り分けておき、最後にまとめてソースを搾り取ります。 |
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8 |
【瓶詰め】 再び加熱して、熱いうち(70度以上)にビンに小分けします。
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ここでの「こつ」
※1 【トマト】
トマトは、新鮮なトマト、トマト水煮缶、トマトジュースなどどれをつかっても良いでしょう。
※2 【香料】
香料はさまざまな香りがすれば、味わい深いソースになります。「これっ!」といった決まりもないので、適宜これらの香料を基本として自分なりの配合をしてみてください。
※3 【こし取り】
かすをこし取るときには、粗めのざる、細かいザル、ぬので濾すという順番になるようにします。このようにすると濾し布の目詰まりが少なくなり、すみやかに濾し取り作業を進めることができます。
※4 【ビンに小分け】
耐熱性でないビンに入れる場合には割れてやけどしないように注意してください。私は熱湯をそそいでいて、割ってしまいました。危ないあぶない…。すぐに食べてもおいしいですが、半月から1ヶ月熟成させると塩味がうま味成分に包まれてまるくなるので、おいしく食べられます。
※5 【その他】
ウスターソースの濃い茶色は、砂糖などの糖分とアミノ酸とが加熱や熟成といった製造工程のなかでメイラード反応(アミノカルボニル反応)と呼ばれる褐変を起こしたものです。長い熟成の時(6ヶ月前後)を経るか、高温による加熱工程があれば着色しますが、着色していないくても、味わいに差異はありません。