これの次 はないでしょう「ガム」 |
「ガムを作るよ。」と子供にいうと、あれやこれやと手伝ってくれました。「どんなのができるのかなぁー。」と想像力を膨らませながら、さんざん期待させた挙げ句にできたガム!! けれども下の子は、ひとくち口に入れてすぐにべーっと吐き出しました。上の子も、もうしわけなさそうにしばらく噛んでいたけれど、やっぱり「おいしくない」と言ってだしてしまいました。うーん、そんなもんかな。 (^_^;)
ガムの代わりになっているのは、小麦粉のグルテンです。グルテンは小麦粉に含まれるタンパク質であり、このタンパク質が網目状につながることでガムのような弾力性をもちます。ガムベースが不足した戦争中には、この小麦粉ガムがガムの代用になっていたということです。
「一度は手作りしてみたいおやつ!」 シリーズの紹介です | ||||
ういろう | おはぎ | えびせんべい | カルメ焼き | ラムネ菓子 |
カップケーキ | スコーン | チョコレート | あめ | 水あめ |
シュークリーム | プリン | ポテトチップス | かりんとう | ガム |
ガムを作る基本的な材料
強力粉 50g | 水 20cc | 塩 4g | 砂糖 小さじ1 |
※参考情報 ・小麦粉を調合するレシピはこちら ・塩を手作りするレシピはこちら ・砂糖を手作りするレシピはこちら |
Let’s start!
作り方 | ||
1 | 【こねる】 塩を水に溶かして塩水を作り、強力粉に加えます。 |
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2 | 塩水が均一に強力粉につくようにスプーンで切りながら混ぜ合わせます。 | |
3 | 拳を使って押しつぶしては、たたみ込み、押しつぶしてはたたみ込むという作業を15分間繰り返します。しっかりとやっていくと、強力粉のグルテンが粘りをだしてきて、手応えがでてくるのがわかります。 | |
4 | 【ねかす】 表面がなめらかになればポリ袋に入れて、1時間ほど寝させます。この間にグルテンの編み目構造化が、着々と進行するわけです。 |
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5 | 【水の中でもむ】 寝させた後、さらにちょっともみます。ボールにたっぷりの水を用意し、水の中でもんで強力粉のでんぷん質(かたくり粉とおなじ成分)を洗い流します。 |
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6 | 10分程度水の中でもんでいると、手のひらにはグルテンだけが残ります。ぎゅっと握って、グルテンに含まれている水分をできるだけ絞り出しておきます。 | |
7 | 【味付け】 グルテンに砂糖を加えて味付けをします。もちろん、味付けなしでもO.K.です。砂糖は混ぜ込むというよりも、もんでいるうちに中に味をしみ込ませるような感じになります。 |
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8 | 【切り分け】 適当に3つから4つくらいに切り分けます。 |
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9 | 【できあがり】 見栄えがよいとは言えませんが(もちろん味も…)、小麦粉のグルテンで作ったガムのできあがりです。 |
ここでの「こつ」
※1 【強力粉のグルテンが粘りをだしてきて】
しっかりとこねておかないと、グルテンのつながりが不十分となり、水洗いしたときに手のひらには何も残らないという失敗を招くことになります。この失敗を防ぐために、布に包んで水洗いする方法もありますが、こね上がってさえいれば、強力粉のグルテンが編み目構造につながるため、水洗いしてもグルテンが流れ出ることが無くなりますので、特に布に包む必要はありません。
※2 【グルテン】
この作り方とほとんど同じ手順で、グルテンからは麩を作ることができます。麩の作り方はこちらを参照してください。
※3 【小麦粉のグルテンで作ったガム】
市販されているガムと比較すると、この小麦粉ガムは甘みや香料が少なくて、決しておいしいものではありませんが、
・市販されているガムは、噛み終わりに近づくと急激にまずくなるが、そのような味の変化はない
・歯にくっつくことはないのに、そのくせ歯ごたえも、弾力もある
・グニュグニュしているなめらかな食感は他の食材にはない
などの特徴があります。
【参考文献】
明治図書 自然・生活・科学体験アイデア集 手づくり料理を楽しもう
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