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ヨーグルト菌で発酵「カルピス風乳酸菌飲料」
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子供の頃のジュースと言えば、カルピスっ!! と言えるくらいなじみの深い飲料です。カルピスは商品名ですので、本来は乳酸菌飲料というべきでしょうか? まぁ、インラインスケートのことをローラーブレードと呼ぶようなもんですね。
カルピスを飲むと、のどの奥にざらざらしたものがついてしまう、それがカルピスの欠点でしたが、最近のカルピスにはこのざらざら感がなくなっています。このざらざら感の正体が牛乳に含まれるタンパク質(カゼイン)であることを、今回はじめて知りました。うーん、料理もまだまだ奥が深いぞ。
カルピスを作る基本的な材料
スキムミルク 60g |
水 500cc |
ブルガリアヨーグルト スプーン1杯 |
砂糖 500g |
イースト 小さじ4分の1 |
レモン 1/2個 |
※参考情報
・砂糖を手作りするレシピはこちら
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Let’s start!
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作り方 |
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1 |
【スキムミルクを溶かす】 80度の湯にスキムミルクを入れて、40度まで冷まします。
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2 |
【ヨーグルト菌を添加】 保温水筒はあらかじめ十分な熱湯を入れて殺菌しておきます。ヨーグルト菌を茶こしで濾しながら添加
※1して、保温水筒にいれて発酵させます。保温水筒の蓋はここではぴっちりと閉めることができます。
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3 |
【カードの粉砕】 12時間発酵させると、牛乳中に含まれるタンパク質(カゼイン)
※2が乳酸菌の凝固作用で粘性を帯びてきます。乳酸菌で発酵させてできたエキスは酸乳 ※3と呼ばれ、粘性で固まったものをカード ※4と呼びます。このカードを細かく砕くために、殺菌した茶こしで濾します。
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4 |
【砂糖を添加】 砂糖100gを加え、小さじ4分の1のイーストを加えて混ぜ、大きめの保温水筒でさらに二次発酵させます。じっくりと発酵させたいので、温度は30度くらいまで下がっている方が良いようです。
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5 |
【発酵器】 イーストは酸素があるときには酸素呼吸をして増殖しますが、酸素が不足するとアルコール発酵に切り替わり炭酸ガスが発生するため、保温水筒のふたはきっちりと閉めてはいけません。必ず中の炭酸ガスが逃げられるようにフワッと閉めておきます。また、保温水筒からあふれ出てくることがよくあるので、保温水筒には受け皿を敷いておきます。
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6 |
【加熱殺菌】 12時間後、鍋に移し替えて残りの砂糖全量(400g)を加え、湯煎にして80度で10〜20分間加熱殺菌
※5します。加熱すると酵母菌の働きで生成されていた炭酸ガスがブクブクとでてきて、液体の色も白色から半透明の乳液に変わります。
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7 |
【容器への充填】 加熱殺菌を終えたら、氷水を張った鍋に鍋ごと入れて急激に冷まし、十分に冷めたらペットボトルなどの容器に詰め、レモンを絞り入れます。
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8 |
【飲用】 5倍に希釈すれば酸味のある乳酸飲料
※6として飲むことができます
※7。カルピス(株)さんのオリジナルとはひと味違ったもの
※8になっていますが、結構イケます。
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ここでの「こつ」
※1 【ヨーグルト菌を茶こしで濾しながら添加】
ヨーグルト菌をできるだけ均一にスキムミルクに溶かすために茶こしで濾します。茶こしの下半分をスキムミルクに浸けながら溶かすようにするときれいに溶け、できあがりのヨーグルトを均質にすることができます。またヨーグルトに含まれる乳酸菌は、条件的嫌気性細菌であり、酸素があってもなくても大丈夫な細菌です。乳酸菌が乳酸発酵をはじめると、pH2.0くらいの強酸性となるので、他の雑菌を滅菌することができます。このように酸性にすることと、滅菌できることが乳酸菌の特徴です。また酵母菌のようにアルコール発酵するわけではないので、炭酸ガスの生成もなく、ポットの蓋は閉じることができます。
※2 【タンパク質(カゼイン)】
乳酸菌の発酵作用では、牛乳のタンパク質(カゼイン)は、分解されアミノ酸を生成します。このアミノ酸が3つ結合した状態の「ラクトトリペプチド」は、血圧を下げる効果があるそうです(カルピス株式会社)。
※3 【酸乳】
カルピス株式会社が販売している「カルピス」では、カルピス菌(乳酸菌と酵母の共生体)の乳酸発酵によりカルピス酸乳が生成されているということです。このカルピス酸乳には、
1.寿命延命
2.抗腫瘍・免疫賦活
3.血圧降下
4.疲労回復・ストレス低減
5.学習・記憶能力の向上
などの効果があると説明されていました。
※4 【粘性で固まったものをカード】
スキムミルクで作ったヨーグルトは、プリプリとしていて、寒天で固めたようなヨーグルトになります。自家製ヨーグルトを固いめにしたいときはスキムミルクを加えるといいんですね。
※5 【加熱殺菌】
乳酸菌を加熱殺菌するのは、保存時にも発酵が進行しすぎて、変質してしまうことを防ぐためです。乳酸菌は加熱殺菌せずに飲用しても、そのほとんどが胃酸の影響で死滅してしまうため、加熱殺菌をしてもしなくても腸まで届くことはないわけです。といっても、乳酸菌が生成したラクトトリペプチドなどの有効成分や乳酸菌の菌体は残っているため、効用はあるそうです。
※6 【酸味のある乳酸飲料】
乳酸飲料の酸味は、牛乳(スキムミルク)の糖類を分解するときに生成される「乳酸」の味わいです。ある文献には、香料としてバニラエッセンスを加えると記述されていましたので、1滴加えたものも作りましたが、子供には非常に不評でした。 (>_<)ヽ
※7 【飲むことができます】
カルピスを昔から飲んでいた方には、口の中に固形物が残る感触を思い出されることでしょう。これは牛乳の中のタンパク質(カゼイン)が沈殿したものであり、牛乳を原料としていることの証拠でもあります。
※8 【ひと味違ったもの】
カルピス株式会社さんのカルピスでは、各種の乳酸菌や酵母菌が調合された「カルピス菌」というものが使われており、独特の風味をもっています。ここは企業秘密というところですね。 (^_^;)
※9 【砂糖】
ゲストのはるかさんより、加える砂糖についてコメントをもらいました。
砂糖にはいろんな種類のものがありますが、パウダーシュガーを使うと溶けやすくて甘さがまろやかなになるそうです。そういえば和菓子の勉強をしたときに、砂糖には甘みを感じるものや、とけやすいもの、舌触りなどいろんな種類の砂糖があって、用途に応じて使い分けが必要だってことでした。 (ありがとう>はるかさん)
※10 【警告】
注意喚起です。手作り食品のなかでも発酵食品は、器具や器具を扱う手などに雑菌がついていると思わぬ事故を招く場合があります。衛生には十分に気をつけて、楽しい食品づくりを心がけるようにしましょう。また、嫌な臭いがちょっとでもしたら口にするのは止め、廃棄する勇気をもちましょう。何事も自己責任の意識をもって行動してください。
参考文献)
インターネット医療と健康よろず相談室さん
の(腎臓内科編
第5話)カルピスを飲むと血圧が下がる