ごはんにも日本酒にも「いかの塩辛」 |
新鮮ないかを1パイまるごと買ったらワタを使って塩辛はいかが? 今回は本格派キムチを作るための材料として、イカの塩辛の作り方を更新しました。もう、すっごい楽しみ o(^o^)o
いかの塩辛を作る基本的な材料
いか(冷凍で十分、、というか、冷凍がお勧め) 1パイ(1匹) | 塩 いかの重さの5% |
※参考情報 ・塩を手作りするレシピはこちら |
小瓶 |
Let’s start!
作り方 | ||
1 | 【下準備】 いかを水洗いして、仰向けに置き、足の付け根の上部に人差し指と親指を入れると、つながっている部分がありますので、ていねいにはがします。無理をすると、ワタの袋が裂けてしまいますので、慎重に…。 |
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2 | つながっている部分を指の届く範囲まで、はがし終えたら、足を胴体からゆっくりと引き抜きます。 | |
3 | ワタ袋をよく見ると、ひも状の細長い墨袋がついていますので、これもはずして捨てます。 | |
4 | 【薄皮の処理】 ぬめりを取るために、分量外の塩をいかに振りかけます。いかの胴と三角形の部分(えんぺら)の間に指をつっこみます。 |
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5 | 足の方向へえんぺらを引っ張っていくと、薄皮が胴からはがれて浮いてきます。浮いた部分を手がかりに全ての薄皮をはがします。このとき胴体の下(足がついていた側)から1cmほどを輪っか状に切り落とすと、薄皮をきれいに剥がせるようです。 | |
6 | 【吸盤を取る】 いかの足は、堅い吸盤部分を指でしごき落とし、水で洗い流します。 |
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7 | 【ワタと塩の混合】 ワタに傷をつけないようにしながら、ワタとつながっている足と内蔵を切り落とします。ぴっかぴかのワタだけになります。 |
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8 | 胴は縦切りにして開き、いかの内側に付着している余分なもつと、透明のプラスチックのような筋(縦10〜15cm、幅5mmくらい)を取り除きます。 いかの水気をキッチンペーパーなどを使って、きっちりと拭きとります。水分が残っていると、ワタの「ノリ」が悪くなり、水っぽくなってしまいます。 |
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9 | いかを幅3mm、長さ2cm〜3cm程度に切ります。 |
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10 | 【漬け込み】
空の状態でボールの重量を量っておき、ワタの中身をボールにしごきだして、いかを加えます。 |
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11 | ここでワタといかの総重量を計算し、重量比5%の塩を混ぜ合わせます。 | |
12 | 【熟成】
小瓶に入れて冷蔵庫で保存し、1日1回かき混ぜると、3日目〜5日目から食べ頃になります。 |
ここでの「こつ」
※1 【新鮮ないか】
色が濃いいかは新鮮ないかです。時間が経つにつれ、色がぼけて白っぽくなってきます。冷凍モノは、漁獲後、速やかに冷凍していることが多いため、新鮮なことが多いようです。そこで下記の※2にもあるとおり、冷凍いかを使うことをお勧めしています。
※2 【いか(冷凍で十分、、というか、冷凍がお勧め)】
生で食べる「いかの塩辛」を作る場合、いかの身には下記でも説明している寄生虫がついていることがあるため、この寄生虫の被害を避けるため、極力冷凍ものを使うことをお勧めしています。
↑ただし、日本で生食用のイカを購入する場合を除きます。日本で購入する場合、生食用のイカはそれなりに対処しているようです。
※3 【ひも状の細長い墨袋】
イカ墨を塩辛に入れると「いかの黒作り」になります。イカ墨には癖がありますが、塩辛にして熟成させることで幾分かマイルドな味わいになるそうです。墨はよくすりつぶすことと、熟成期間が若干長くすることが注意点のようですが、チャレンジしたことはありません。 (^_^;) パスタにあえて作るイカ墨スパゲッティは、この「いかの黒作り」だそうです。
※4 【ぴっかぴかのワタ】
レシピによっては、このワタを分量外の塩(大さじ1)をふりかけてペーパータオルなどにくるみ、冷蔵庫で2時間ほど塩漬けにする方法があります。ワタから余分な水分を排出させ、この塩分をふき取ってから使うことで、ワタに粘っこさをだすことができるのです。お好みに応じてどうぞ。
胴を開いたら、表面を良くみましょう。小さな寄生虫がついていることがあります。もしかしらたそれはアニサキスで、塩漬けや酢漬けにした程度ではピンピンしている強者です。いかの身についているアニサキスは目できちんと確認すれば取り除くことは可能ですが、ワタにいるものまではなかなか取り除くことはできません。
ただしアニサキスは、摂氏マイナス20度で1晩以上冷凍すれば死滅すると言われています。そこで、いかは冷凍しても極端に味が悪くなるわけではないことから、安心して食べられる塩辛をつくるために冷凍することをお勧めします。家庭用冷凍冷蔵庫でも、十分にマイナス20度になりますので、ご安心ください。家庭用冷凍冷蔵庫の温度推移図を右に示しておきます。 私は鯖ずしでご対面して、胃カメラ+点滴+3日間の入院でした。こんなことをレシピに書いて脅すのは私くらいでしょうね。中毒自慢なら他にもあります。生ガキでまる1日間寝込むというのもありました。 (^_^;) |
※6 【透明のプラスチックのような筋】
エビやズワイガニ、タラバガニの殻と同じで、いかの体を支える役目をしている「キチン」というモノです。
※7 【ワタの中身をボールにしごきだして】
ワタに余分な皮っぽいものが混ざってしまうので、裏ごす場合もありますが、手抜きして裏ごししなくても、あまり遜色はないできばえになるようです。
※8 【ozawaさんと百合虎さんよりちょっと一言】
皮を剥いで、水洗いし、水気を切った後に、すぐに漬け込むと、イカの水分がワタの方に出てしまい、
水分が多く、少し生臭い塩辛になることがあります。そんなときは、身を一夜干しにて(ぴちっとシート
を使って冷蔵庫で一晩おく方がより良い)から漬け込むといいそうです。というのも、旨みが出て、ワタがイカによく絡むからだそうです。また、「ナンプラー」なんかを加えるというのも試してみる価値あり!!
ということです。 2003/7/13
※9 【警告】
注意喚起です。手作り食品のなかでも発酵食品は、器具や器具を扱う手などに雑菌がついていると思わぬ事故を招く場合があります。衛生には十分に気をつけて、楽しい食品づくりを心がけるようにしましょう。また、嫌な臭いがちょっとでもしたら口にするのは止め、廃棄する勇気をもちましょう。何事も自己責任の意識をもって行動してください。
更新履歴
・2004.1.29 ページ全体の内容を全面更新しました
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