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しゃきしゃき水菜の「はりはり鍋」

 本当の「はりはり鍋」は鯨肉で食べます。鯨肉を食べていた頃の日本では、鯨の身は貴重なタンパク源であり、鯨のどこの部分をとっても、決して粗末に扱うことはありませんでした。しかし、一部の地域では、単に鯨油をとるだけのために鯨を捕獲し、鯨油を採れるわずかな部分以外は、廃棄するなど誰の目から見ても残酷なものでした。それを知った自然愛好家は、当然のことながら鯨を守る運動を始めました。このようにして生まれた捕鯨禁止を唱える運動家達は、鯨は高等な動物であるという名目を掲げ、日本をはじめ、鯨を貴重なタンパク源としていた国々に対して、一律に捕鯨反対運動を繰り広げたのです。

 時代は流れて現代。鯨は食べられなくても「はりはり鍋」の味が忘れられなかった父は、代用食を考えたようです。当時「はりはり鍋」に使っていた鯨肉は、非常に脂っこい部分であったため、その口当たりに最も近い肉として、豚ばら肉を選び、あとは「はりはり鍋」本来の材料である「水菜」とあわせて食べたところ、代用食というにはもったいないほどの出来映えでした。それからというもの私の実家では、「はりはり鍋」を豚ばら肉で食べるようになりました。ちなみに水菜とは、関西地方では結構メジャーな菜っぱで、大阪ならスーパーでも手に入ります。関東では平成11年の正月に、はじめてAコープで水菜が売られているのを確認しました。


4人分の基本的な材料

水菜(京菜です)大束で2束弱 600g しょうゆ 1/4カップ (50cc) 本みりん 大さじ1.5
豚ばら薄切りがお勧めですが、豚肩ロースでも可 600g だし汁 4カップ (800cc) 塩 小さじ1/2
昆布 10cmくらい(なければ本だし 小さじ2) 砂糖 大さじ1.5 豆腐 1丁
※参考情報
  ・醤油を手作りするレシピはこちら
  ・みりんを手作りするレシピはこちら
  ・塩を手作りするレシピはこちら
  ・砂糖を手作りするレシピはこちら
  ・豆腐を手作りするレシピはこちら
  ・油揚げを手作りするレシピはこちら

オプション
(なくても全然かまわない、、というか個人的にはないのが好き。寄せ鍋じゃぁないんだから…。)

油揚げ 白菜

用意しておきたい器具

食卓用コンロとガスボンベ 土鍋

Let’s start!

作り方
【下準備】

 水菜※1をきれいに水洗いします。根っこのあたりに土が挟まっていることがあるので、根元を丁寧に洗いましょう。

 根っこは、きれいに洗っても土が残っていることが多いので、切り捨て、それ以外の部分をザックザックと3cmくらいの長さに切っておきます。
 豚肩ロースも同様に、食べやすい大きさに細切れにしておきましょう。
 土鍋にだし汁、しょうゆ、みりん、塩、砂糖を加え、適宜本だしで味を調節して、加熱します。  
【豚肉に火をとおす】

 食卓にみなさんが揃ったら、豆腐を鍋に入れ、適当な大きさに切った豚肉を加えます。豚肉に火がとおって、一煮立ちしてから、水菜を加え、さっとゆでます。

【水菜をしゃぶしゃぶのようなタイミングでとりだす】

 水菜は「しなしな」になるまで火を通すよりも、針のように張った状態で食べたほうがおいしくいただけます。ですから、水菜を入れてからは、しゃぶしゃぶのようなタイミングで、水菜を豚肉といっしょに拾い上げます。

     

ここでの「こつ」

※1 【水菜】

 水菜はかなり必要です。2人で、10cmくらいの大束をひとつくらいは食べると思います。十分に買っておくことをお勧めします。これを食べ始めると、ホントにムシになったような気分になるまで、バリバリと食べ続けます。口の中がアクでざらついてくれば、終わりかな…。
  ひととおり、食べ終えたら、雑炊とか、お茶漬けくらいでしめてはどうでしょう。 o(^o^)o

 


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