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簡単に作れる「カッテージチーズ」
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チーズをつくるには、
1.レンネットという特殊な酵素で作る方法(ゴーダチーズ、モッツァレラチーズ)
2.乳酸菌を使ってヨーグルトから作る方法(ヨーグルトチーズ)
3.レモンや酢、ビネガーなど『酸』から作る方法 があります。このなかでここで紹介する、3番目の酸から作る方法は、簡単にチーズを作ることができる方法になります。
作るときのポイントは、水あらいが終わるまでは絞らず作業をすすめることです。酸味が残らないように、作業の途中では絞らないようにすれば、自然な味のするカッテージチーズが簡単に作れます。
カッテージチーズ250gの基本的な材料
牛乳 1リットル |
レモ汁2個分の絞り汁カップ1/2 または、酢カップ1/2 |
Let’s start!
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作り方 |
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1 |
【レモンを絞る】 レモンを絞ります。
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2 |
【レモンのカスを取り除く】 レモン汁とともにカスが混ざるようであれば、茶こしなどでろ過します。茶こしが目詰まりするようであれば、フォークなどでかき混ぜながら濾すようにすると、比較的早く、ろ過できるようです。
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3 |
【牛乳に混ぜる】 レモン汁や酢を、60度にあたためた牛乳に入れ、軽くかき混ぜます。
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4 |
【しばらく置いて分離させる】 みるみるうちに分離しはじめ、10分ほど置くと、モロモロとしたものが沈殿してきます。沈殿したものがカッテージチーズで、液体が乳清(ホエー)という成分で、カルシウムなどを含みます。
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5 |
【さらしの布に流し込む】 分離した牛乳をさらしの布に流し込みます。
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6 |
【ホエーを滴り落とす】 さらしの布に包んだ状態で水面から持ち上げ、水分のホエーが自然に滴り落ちるようにします。次の工程で、水の中で振り洗いしたいので、まだ絞りません。 ※ここで絞ってしまうと、振り洗いできなくなります。
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7 |
【ホエーを滴り落とした状態】 特に絞らなくても、写真のような状態になっています。うまそーっ。
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8 |
【水の中で振り洗い】 水のなかにいれ、振り洗いすることで、レモン成分や酢のにおいを落とします。水を2〜3回替え、にごらなくなったら振り洗いを終えます。
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9 |
【ちょっとだけ握るように軽ーく絞る】 さらしの布に包んだ状態で水面から持ち上げ、水分のホエーが自然に滴り落ちるようにします。そのあと、軽ーく、ほんとに軽ーくもむようにホエーを絞ります。きつく絞るとボソボソで舌ざわりがわるくなってしまいます。
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10 |
【できあがり】 カッテージチーズのできあがりです。もしサラダに入れるような場合は、塩少々(2%程度まで)を加えてこねます。
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【ベークドチーズケーキ】 できたカッテージチーズ250gに、たまご2個、かたくり粉大さじ1、さとう60gを全てミキサーに入れて、十分なめらかになるまで攪拌後、160度のオーブンで40分、200度に上げながら10分焼きました。ちょっと分量が足らないので厚みがないケド、冷やして、アイスクリームを添えると最高デス!
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ここでの「こつ」
※1 【ことば】
カード(凝乳):牛乳がレンネットの働きなどによりかたまったもの
ホエー(乳清):牛乳をレンネットの働きなどにより固めたときに排出される透明の液体で、牛乳と同等の栄養素を含みます
※2 【60度にあたためた牛乳】
カッテージチーズの作り方としては、40度、60度、80度、100度の4つのパターンで紹介されており、いったいどの温度が最も適しているのか混乱したので、全種類の温度帯の牛乳を用意し、どの温度が一番固まりやすいかを調べました。
結果は、60度のものが一番よく、固まりましたが、悪く言えば、ゴムのように固まり、舌触りもちょっと固い目のものとなりました。柔らかさを重視するならば、40度のものが口当たりもよく、やわらかでおいしかったのですが、固まり方がソフトなため、水洗いのときにかなりの量がさらしの布目から漏れてしまい、分量が減ってしまいました。80度のものや100度のものもそれなりにカッテージチーズっぽくなったのですが、やはり粒子が細かく、さらしの布目から漏れたため、分量が減ってしまいました。
もし、酸としてレモンなどかんきつ類を使うなどして、水洗いをせずに食べるのであれば、牛乳は40度に暖めるのが良いということになります。個人の好みもあると思いますので、このへんは、いろいろご自分で試されてみてはいかがでしょう。
※今回は酸としてレモンを使いました。酢を使えば結果は変わるかもしれません。
参考文献
保存食と常備菜 協同図書サービス株式会社 定価803円(本体780円)