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焙煎でひろがる香り「きな粉」

 きな粉ってこんなにも味わい深いもんだったんだ、ということをあらためて知ることができる 「きな粉作り」 です。きな粉がうまいとかまずいなんて考えたこともありませんでしたが、香りもあるし、甘みもあります。この甘みは大豆オリゴ糖という成分の味わいのようですが、大豆オリゴ糖は単に甘みを与えるだけでなく、腸内細菌のビフィズス菌のえさとなって、体調を整える働きがあるようです。

 お湯に浸した焼き餅を、砂糖をまぶしたきな粉でくるんで食べるというのは日本の冬の風物詩みたいなもんですね。こんなきな粉ですが、牛乳に入れて飲んでも結構イケました。プロテイン飲料を飲んでいるよりも味わいは良いようです。ぜひ一度おためしあれ。

「料理界の七変化 粉」 シリーズの紹介
きな粉 白玉粉 上新粉 かたくり粉 きび粉
きな粉 白玉粉 上新粉 かたくり粉 きびだんご

きな粉100gの基本的な材料

大豆 カップ1 (200cc)

用意しておきたい器具

さらしの布 圧底のフライパン 木ベラ(しゃもじ)
ザル ミキサー すり鉢
すりこぎ ふるい  

Let’s start!

作り方  
【選別】

 傷ついたものや変色したりしている大豆を取り除きます。

【磨く】

 さらしに水を含ませ、固く絞ってから大豆を包み、ギュッギュッと絞りながら大豆の表面を磨きます。

【焙煎】

 できるだけ厚底のフライパンを使い、中火で12分程度炒ります ※1。炒っている間は木ベラをこまめに動かし、大豆が焦げ付かないようにします。パチパチという音と共に香ばしい香りが立ちこめてきます。

【粗熱をとる】

 ザルに広げて、あら熱をとります。

【ミキサーで粗挽き】

 はじめは断続的に動かし、ある程度細かくなったら15秒の連続運転 ※2を3〜4回行います。この段階で食べるとまだざらざら感が残っています。特にミキサーの底部には、ほとんど豆のままのようなものも残っていたりするので、全てを別容器にひっくり返すなどしながらミキシングを繰り返した方がいいでしょう。

【すりつぶす】

 すりこぎを使ってさらに細かくします。

【ふるう】

 すりつぶし残したカスを取り除くためにふるいにかけます。このふるいがけ作業でいっきょにソフトな口当たりになります。

【できあがり】

 香ばしい香りがする、ほんのりと甘いきな粉になりました。このきな粉を味わうために、コップ1杯の牛乳をあたため、砂糖スプーン1と、きな粉大さじ2を入れてきな粉ドリンクとして飲んでみました。うまい!きな粉はすぐに沈殿するので、かき回しながら飲むといいようです。

     

ここでの「こつ」

※1 【中火で12分程度炒ります
 加熱をするだけなら、電子レンジで3〜5分程度加熱すれば良いようです。こちらの方が手っ取り早くて簡単ですが、香ばしさをだしたいなら炒る方が良いでしょう。電子レンジにかける時間は出力によって調整してくださいね。炒り終わりは、「節分の豆と同じ状態になること」 を判断基準にします。

※2 【15秒の連続運転
 ミキサーが回り初めてしばらくすると、ミキサーの壁面にきな粉がこびりついて、粉砕装置が空回りをはじめます。このままでは粉砕することができないので、粉砕装置が回っている間に、ミキサーの側面外側をたたいてこびりついているきな粉を粉砕装置に落とすようにします。こうすると空回りを防ぐことができ、均一に挽くことができます。でもガンガン叩いたので、ミキサーが壊れるかと思った… (^_^;)

参考文献)
 金精軒製菓株式会社さん http://www.kinseiken.co.jp/ の きな粉のページ
 寺崎産業株式会社さん の きなこドリンクのページ

 


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