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寒い季節にはおでんだね「さつま揚げ」

 関東ではさつま揚げ、関西ではてんぷら、九州ではつけ揚げと呼ばれて親しまれている、魚肉の練り物です。原材料には、タラ、エソ、イシモチ、ハモ、サバ、イワシなどを使い、すり身にして、豆腐と多量の砂糖を加えたものを油で揚げて作ります。エビやイカを入れてうまみを出したり、キクラゲを入れてコリコリ食感を楽しむこともできます。


さつま揚げ 小5枚分の材料 

 タラなどの魚 200g(すり身にしたときの正味分量)  塩 4g
 砂糖 8g 片栗粉 8g    片栗粉を溶く水 小さじ2 
※参考情報
  ・塩を手作りするレシピはこちら
  ・砂糖を手作りするレシピはこちら
  ・片栗粉を手作りするレシピはこちら

Let’s start!

作り方  
【魚を選ぶ】

 さつま揚げと一口にいっても、材料としては、タラ、エソ、イシモチ(グチ)、ハモ、サワラ、トビウオ、ホッケ、サバ、イワシ、アジなど様々な魚の身を使ったものがあります。まぁ、初めての場合は、臭みの少ない白身魚を使った方がいいかも…。(写真はタラ)

【魚のすり身を作る】

 魚の身をミンチ状に切り刻みます。縦方向に刻んだら、次は包丁を直角に入れ替えて横方向から刻むといった方法で、刻みます。フードプロセッサーがあれば、ちょちょいのチョイ。

 ミンチ状にした魚のすり身に弾力を出すため、すり鉢でしっかりとすりつぶします。(塩や砂糖を入れてからのすりつぶし時間を入れ、全部で30分程度) なお、すり身の温度を低温に保つために、調理の途中に、1〜2個の氷を入れながら、すりつぶすようにします。フードプロセッサーを使った場合も、同じです。
 ミンチにした後に計量し、塩や砂糖、片栗粉などの分量を比例計算します。
【砂糖と塩を加える】

 砂糖と塩を加え、さらにすりつぶします。塩を加えることで、急激に抵抗が大きくなり、すりつぶすのが大変になりますが、根気よく混ぜ合わせます。

 片栗粉を小さじ2の水で溶き、水溶き片栗粉にしてからすり身に加えます。
【うまみ材料を加える】

 水にさらしたごぼうのささがきや、ゆでてみじん切りにしたにんじん、もどして粗刻みにした干し椎茸、4cmくらいに切ったニラ、こまかくした桜エビやキクラゲ、紅生姜などお好みのものを入れ、混ぜ合わせます。
 今回は、少ないながらも全体を半分 に分け、2種類をつくることに…。

【整形】

 まな板の上で、すり身を出来上がりをイメージして形作ります。適当な大きさになるように、切れ目もいれておきます。
 油に入れるときには、包丁を使ってまな板からこそぎ取り、包丁に載せたまま油の上にもっていき、箸を使って剥がせばきれいな形になります。

【油で揚げる】

 約100℃〜140℃の低温の油で、4分〜5分で揚げます。

【できあがり】

 おでんのタネになるさつま揚げですが、あつあつをショウガ醤油で食べてもうまいです。

     

ここでの「こつ」

※1 【臭みの少ない白身魚
 冷凍のタラには弾力がありませんが、今回使った生のタラは、モチモチしており、調理していてもおいしさの期待が高まりました。やっぱり冷凍よりも、生ですねぇ。 w(゚o゚)w OH! 
 ところでスーパーでは、タラは、甘塩で売っていることもが多いものです。生身なのか、甘塩なのかよく見て購入しましょう。

  ↑ 実際に甘塩タラで失敗した奴  (>_<)ヽ

※2 【すり鉢でしっかりとすりつぶします
 同じ材料でつみれも作れます。つみれでは、すり鉢で丹念にすりつぶす必要もなく、カンタン!! 調味料を加えてテキトーに混ぜ、魚の存在感を残したまま、ゆでればオッケー。つみれなら、スーパーで売っているような添加物なしで、すぐに作れます。 V(^0^)V

※3 【1〜2個の氷を入れながら
 氷はそのままでも構いませんが、家庭用冷蔵庫の製氷皿にできる氷1個分を2〜3個に砕いたくらいの大きさの方が、適度に溶けて、すり身を冷やしてくれるようです。すり身は15℃くらいに保つと、いいすり身になるということでした。

※4 【分量を比例計算
 タラが300gなら、塩は300g÷200g×4g6g、砂糖は300g÷200g×8g12g のような感じですね。

※5 【お好みのものを入れ
 野菜を入れるときには、つなぎ程度の分量のすり身があればいいので、すり身の分量に対して野菜の分量を大胆にしてみました。

※6 【約100℃〜140℃の低温の油
 野菜が入るときには、野菜が焦げないように低温の100℃、野菜が入らないときでも140℃を目安にしますので、普通の天ぷらの160℃〜190℃に比べるとかなり低めです。
 また、あたらしい油だと、こんがりときれいなきつね色に仕上がりません。古い油と新しいあぶらを半々くらいにするといいようです。

※7 【4分〜5分で
 きつね色に色づかないからと言って、温度を上げたり、揚げる時間を長くしてしまうと、せっかくのムチムチ感を損なってしまいます。きつね色に色づかないのは、新しい油を使っているとか、別の要因があるかもしれません。揚げる時間はきちんと守りましょう。

※8 【おでんのタネ
 さつま揚げなどの練り物をおでんに入れるときは、長い時間煮込めば煮込むほど、だしの汁を吸っておいしくなると思ってましたが、男の食彩には、5〜6分が限度と書いてありました。なんでもさつま揚げの味が、汁の方に溶けて出ていってしまうからだとか…。 (+_+)

参考文献

 1.FOOD'S FOOD 食材図典2 小学館 ISBN4-09-526083-1 \5,600+税
 2.わが家の特製・こだわりの味 青春出版社 自家製食品研究会 上村泰子監修 ISBN4-413-06319-8 \1,300+税
 3.NHK 男の食彩2002年1月号 P82 \690 (税込)
 4.おいしい保存食と郷土食 手作りの食品全集 昭和59年発行 婦人生活社 \1,950

 


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