アロハシャツの頁へ  最初の頁へ戻る  ソーラークッキングの頁へ

ビニール傘で作る「太陽光集熱装置」

 ひさしぶりに暇な日曜日、新聞を読んでいると太陽熱を利用して調理する「ソーラークッカー」の記事が目に留まりました。記事では太陽熱が、化石燃料を使わない環境エネルギーとして紹介されており、段ボールを使ったソーラークッカーの作り方が載っていました。この段ボールを使った作り方には興味を持ちましたが、家に不要な段ボールがそんなにたくさんあるわけでもないし、ほんの片手間にやるには「段ボールを切る・貼る・組み立てる」作業が大層に思えたので、別の方法を考えてみました。
 太陽光を集めるための構造として、「焦点をもつような曲率のある形状をしていて、身近にあって、安いものを使おう。そんなものはあるかな?」誰でもすぐに思いつくのは、使い捨てのビニール傘ですよね。このビニール傘を使った太陽光集熱装置を作ってみましたのでその作り方を紹介します。
集熱効果の実験結果(ソーラークッキング)はこちらです


太陽光集熱装置の材料リスト

ビニール傘 新聞紙 アルミホイル セロテープ スプレーのり

 

Let’s start!

作り方  
 ビニール傘の骨の幅を巻き尺で計ります※1。
 サンプルの型紙が採寸できたら、新聞紙を5〜6枚重ねにしてせんたくばさみではさみ、サンプルと同じ形で重ね切りします。
 傘の骨の数だけ新聞紙の型紙※2を切り取った状態です。この新聞紙にスプレーのりを吹きかけ、アルミホイルに貼り付けます。
 アルミホイルを新聞紙の型紙に沿って切り取ります。人工衛星に出てくるような反射翼ができました。
 アルミホイルが内側に向くようにして、ビニール傘の外側に貼り付け※3ます。張り付けは隣どうしの新聞紙をセロテープで貼り、ところどころビニール傘にくっつけるようにしました。
 ビニール傘の内側からみた出来上がり写真です。比較的広い範囲からフラッシュの光を反射している様子がわかります。夕方にテストした状態では傘の根元から30cmくらいの位置に焦点があり、直射日光よりもはるかに強い熱を感じることができました。集熱効果の実験結果(ソーラークッキング)はこちらですをどうぞ。
     

ここでの「こつ」

※1【巻き尺で計ります
 定規だと傘の骨の曲面に沿って測定できないので巻き尺を使います。写真のきりとり線は、遠目には二等辺三角形に見えますが、わずかに外側に膨らんだ形状になっています。

※2【新聞紙の型紙
 ここで型紙として新聞紙を使ったのは、アルミホイルを同一サイズに切りだすのが難しかったことと、アルミホイルに厚みを持たせることで少しでも剛性を増そうとして、新聞紙を使用しています。

※3【ビニール傘の外側に貼り付け
 熱効率を優先すれば、アルミホイルを傘の外側に貼ってビニール越しの光を受けるよりも、傘の内側に貼り付けるべきであることは明らかです。しかし、ビニール傘の内側には傘の骨があり貼り付けにくかったこと、そしてビニールが内側に凸の形状になっており光が散乱する恐れがあったなどの理由から、アルミホイルはビニール傘の外側に貼っています。また、耐風性を維持するためにビニールは剥がしませんでした。

 
 

アロハシャツの頁へ  最初の頁へ戻る  ソーラークッキングの頁へ