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100円ショップのレンズを使って「望遠鏡」
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子供が夏休みの自由研究に悩んでおり、なにかおもしろうそうなものはないかなぁと物色していましたら、ありました、ありました。1つめの候補がこの望遠鏡、2つめの候補は楽器作りです。今年はまず簡単そうな望遠鏡はどう? と提案したら乗ってきました。 イイゾ、いいぞ!!。 o(^o^)o
材料はいずれも100円ショップで買える老眼鏡と虫眼鏡、そして卒業証書を入れるような筒と黒い紙です。対物レンズには、倍率の低いレンズを使い、接眼レンズには倍率の高いレンズを使うと、高倍率の望遠鏡になるということなので、対物レンズとして老眼鏡(+5.0)を購入し、接眼レンズは虫眼鏡としましたが、どうも老眼鏡の度を強くしすぎた(倍率を上げすぎた)ようで、倍率が芳しくないため、接眼レンズを虫眼鏡の2枚重ねとしました。
望遠鏡の材料と器具
レンズをはめる外筒
例:卒業証書を入れるような筒 |
倍率の高いレンズ
例:虫眼鏡を2つ |
倍率の低いレンズ
例:+3.0くらいの老眼鏡(片方だけ使います) |
筒の内側を黒くするもの
例:インクで塗るか黒い紙を貼る |
工作用の厚紙 |
適宜両面テープや紙テープ |
Let’s Go!
ここでの「こつ」
※1 【高倍率】
倍率は、対物レンズの焦点距離が20cm、接眼レンズの焦点距離が10cmの場合、次の式で求めることができます。
倍率 = |
対物レンズの焦点距離(20cm) |
= 2倍 |
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接眼レンズの焦点距離(10cm) |
ちなみに今回のように接眼レンズを2枚重ねにする場合は、2枚重ねにしたときの焦点距離を計測し、上記式に当てはめます。
※2 【高倍率の望遠鏡接眼レンズを虫眼鏡の2枚重ね】
前述の式からもわかるとおり、倍率を上げる方法としては、
1.接眼レンズの倍率を上げるために接眼レンズを2枚重ねにする方法 の他に、
2.対物レンズ(今回は+5.0の老眼鏡を使用)の度を低くする方法 (例
+2.0)
もあります。2.の場合焦点距離が長くなるため、望遠鏡のサイズが長くなります。
※3 【焦点距離】
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晴れの日には、太陽光を集光し、最も光が小さく集まったときのレンズと光との距離が焦点距離です。 |
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曇りの日などは、レンズをとおして文字などを拡大し、ぼける直前までレンズを離したときの距離を図ればおおよその焦点距離がわかります。 |
※4 【画像が倒立する】
一枚のレンズをとおして、遠くの風景を見てみましょう。倒立してみえることがわかります。望遠鏡では、この画像を、接眼レンズを使って拡大しているにすぎません。原理は次の図のとおりとなります。
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レンズをとおして、遠くの物体をみると倒立した画像となって見えます。 |
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レンズをとおして、近くの物体をみると拡大して見えます。 |
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@とAをあわせると、遠くの画像を拡大して見ることができます。 |
※5 【射出瞳径】
明るいところで、接眼レンズ側でちょっと目をはなすと、接眼レンズから数cm離れたところに小さな明るい円が見えます。これは射出瞳径といい、この径が大きくなるほど、明るい画像が得られます。人の瞳は明るいところでは瞳径が小さくなりますし、暗いところでは瞳径が拡がります。もし射出瞳径が瞳径よりも小さければ、その望遠鏡を使ったときには暗く感じますので、射出瞳径が小さくならないようにすることが求められます。この射出瞳径は次の式によって計算できます。
表.肉眼の瞳径の例
使用時の情景 |
人の肉眼の瞳径 |
一般風景・建物 |
2〜3mm |
夕暮れの光の弱いとき |
4〜5mm |
ナイター(野球・舞台) |
3〜4mm |
夜景 |
6〜7mm |
(参考 株式会社ケンコー 双眼鏡の知識より)
※6 【収差】
ドイツの L. Von SEIDELによると単色光の場合は、コマ収差、非点収差、像面湾曲、ディストーション(歪曲)の5種類の収差がある、、という説明をみました。この他に色収差というのがあって、これはプリズムなどをとおった光が七色にわかれることからも理解できましたが、前述の5つの収差については、専門家にまかせることにしましょう。 (^_^;)
※7 【警告】
望遠鏡では太陽を絶対に見ないでください。失明する恐れがあります。特にこどもには失明の恐れがあることを念押ししながら、注意してください。
参考文献
1.星を見る道具の工房さんの親子でつくろう
30分で出来る望遠鏡の作り方
2.株式会社ケンコー 双眼鏡の知識