山菜がこんなにもおいしいものだったとは!「わらび」 |
山菜料理の代表選手のわらびですが、特段おいしいと感じたことはありませんでした。そういった意味ではカルチャーショックに近い「自分でアク抜きするわらび」です。
水煮としてスーパーで販売されているものは、色つやはいいものの、味わいがあるわけでもなし、歯ごたえがあるわけでもなし。これといった特徴のない食材と思えていましたが、その観念がひっくり返ります。シャキシャキで、味わいもあっておいしい!
なかなかわらびの販売は見ることができませんが、もし野菜の無人販売所などでわらびをみかけることがあれば、手に取り、自分で下ごしらえしてみましょう。その時の合い言葉は、「加熱時間をできるだけ短く」です!!!
アク抜きしたい わらび1kgまでの基本的な材料
木灰 ひとにぎり程度 | わらび 一束 |
木灰がない場合は、重曹 を水1リットルに対し小さじ1杯 (木の灰を用意できれば重曹は不要です) |
Let’s start!
作り方 | ||
1 | 野菜無人販売所などでわらびを売っていることがあります。迷わず購入しちゃいましょう。市販の水煮はグミグミですが、ぜんっぜん別物のシャキシャキしたおいしいわらびを食べることできます。 ※中には灰をまぶした状態で売っていることもあるようです。その場合は、灰を付けたまま項番6の熱湯がけからとなります。 |
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2 | 【アク抜き】
ホコリなどをていねいに水洗いします。 |
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3 | わらびを平なバットに並べます。 | |
4 | 通常の方法ですと、わらびに直接、木の灰をふりかけます。
ただその方法だと、わらびの襞の細かい部分に灰が入り込むことがあるので、項番3の上に布巾をのせてから灰をかけてもいいし、もし写真のようなさらし布を用意できれば、袋状に縫っておくことで、木の灰がばらけずにすみます。 |
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5 | 木の灰を入れたさらし布で、わらびを覆います。 | |
6 | 灰を入れたさらし布の上から、沸騰したお湯をまんべんなくかけ、これで6時間〜8時間(一晩くらい)、そのまま置いておき、アク抜きをします。 | |
7 | 一晩置いた状態です。表面を見てもあきらかに水の色に異変があります。 | |
8 | さらしの布をめくってみると、水が緑色になっています。 | |
9 | このアク抜きした水(つまり「灰汁」)を捨てます。 | |
10 | 流水で「灰汁」をきれいに洗い流します。 | |
11 | わらびを入れたバットに真水を張り、1時間ほど置いておきます。途中で水を換えられるようであれば、交換します。 | |
12 | 1時間置いた後の状態です。特段目立った変化はありませんが、あく抜きとしての完了です。 | |
13 | 【天ぷら】
わらびの水分を拭き取り、天ぷら粉をからめて天ぷらにしました。 シャキシャキでありながら、ねっとり感がばっちり。おいしい!! |
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14 | 【おひたし】
お湯を沸騰させ、わらびを入れてから15秒〜20秒で引き上げ、すぐに水洗いして加熱の進行を止めます。 かつお節をのせ、醤油でいただきましょう。これもウマッ! わさび醤油もいいかも!! |
ここでの「こつ」
※1 【木灰がない場合は、重曹】
重曹よりも木の灰の方が安定して使うことができます。重曹は分量が多すぎるとわらびの薄皮が剥けてしまったり、苦みが残る場合があります。苦みを感じる場合は、水に浸し、適宜交換しながら、数時間置いて苦み抜きをします。
※2 【迷わず購入しちゃいましょう】
もし小袋に入った「木でできた灰」も置いていればいっしょに購入しておくと便利です。
⇒ 木灰はおまけとして付いていることが多いですが、有料かどうか確認してください。
※3 【沸騰したお湯をまんべんなくかけ】
わらびは煮てしまうと食感が低下します。沸騰したお湯を注ぎ、そのまま置いておく程度で十分です。天ぷらやおひたしにする際は、1本だけ切って味付けしてみて、味見することを強くおすすめします。すでにそのまま食べられることを理解できるはずです。
とは言っても、15秒〜20秒ほど茹でるなり、油で揚げる工程で火を通せば、ちょうど良い感じの火の通り具合にすることができます。
※4 【さらし布を用意できれば、袋状に縫っておく】
ティーパックみたいなもんですので、「用意できるようであれば」程度とお考え下さい。直接わらびにふりかけてもぜんっぜんオッケーですよ。
※5 【わらびを覆います】
全体が覆えていなくても構いません。落としぶたのようにわらびが水面からでないようにしていればオッケーです。もし灰をまぶしたわらびを買ったときや、さらし布に灰を入れずに直接わらびに振りかけたような場合は、わらびが浮き上がってこない程度の落としぶたをします。
重すぎるとわらびがつぶれてしまうので、浮かばない程度の軽い落としぶたを使います。
※6 【天ぷら粉をからめて天ぷら】
通常野菜は中まで火をとおすために、160度程度でじっくりと揚げますが、わらびは加熱時間が長くなるとシャッキリ感がなくなり、ベトつくだけでなく、繊維質が気になるようになってしまうため、できるだけ加熱時間を短くできるようにします。
そこで、比較的高温の200度とし、油の温度を低下させないため小分けしながら、天ぷらの衣がパリッと挙げるだけの20秒〜30秒で引き上げます。
※7 【15秒〜20秒で引き上げ】
ゆで時間が長くなると、わらびがベトベトになるばかりでなく、やわらかいというよりもスジっぽくなり食感が低下し、味わいも損なわれます。わらびは煮すぎが禁物です。煮すぎることのないように注意し、短時間の加熱を心がけましょう。
これは煮物にするときも同じです。わらびは仕上げに入れ、味付けしてさっと煮たら火を止めます。
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