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山菜がこんなにもおいしいものだったとは!「わらび」
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山菜料理の代表選手のわらびですが、特段おいしいと感じたことはありませんでした。そういった意味ではカルチャーショックに近い「自分でアク抜きするわらび」です。
水煮としてスーパーで販売されているものは、色つやはいいものの、味わいがあるわけでもなし、歯ごたえがあるわけでもなし。これといった特徴のない食材と思えていましたが、その観念がひっくり返ります。シャキシャキで、味わいもあっておいしい!
なかなかわらびの販売は見ることができませんが、もし野菜の無人販売所などでわらびをみかけることがあれば、手に取り、自分で下ごしらえしてみましょう。その時の合い言葉は、「加熱時間をできるだけ短く」です!!!
アク抜きしたい わらび1kgまでの基本的な材料
木灰 ひとにぎり程度 | わらび 一束 |
木灰がない場合は、重曹 を水1リットルに対し小さじ1杯
(木の灰を用意できれば重曹は不要です) |
Let’s start!
ここでの「こつ」
※1 【木灰がない場合は、重曹】
重曹よりも木の灰の方が安定して使うことができます。重曹は分量が多すぎるとわらびの薄皮が剥けてしまったり、苦みが残る場合があります。苦みを感じる場合は、水に浸し、適宜交換しながら、数時間置いて苦み抜きをします。
※2 【迷わず購入しちゃいましょう】
もし小袋に入った「木でできた灰」も置いていればいっしょに購入しておくと便利です。
⇒ 木灰はおまけとして付いていることが多いですが、有料かどうか確認してください。
※3 【沸騰したお湯をまんべんなくかけ】
わらびは煮てしまうと食感が低下します。沸騰したお湯を注ぎ、そのまま置いておく程度で十分です。天ぷらやおひたしにする際は、1本だけ切って味付けしてみて、味見することを強くおすすめします。すでにそのまま食べられることを理解できるはずです。
とは言っても、15秒〜20秒ほど茹でるなり、油で揚げる工程で火を通せば、ちょうど良い感じの火の通り具合にすることができます。
※4 【さらし布を用意できれば、袋状に縫っておく】
ティーパックみたいなもんですので、「用意できるようであれば」程度とお考え下さい。直接わらびにふりかけてもぜんっぜんオッケーですよ。
※5 【わらびを覆います】
全体が覆えていなくても構いません。落としぶたのようにわらびが水面からでないようにしていればオッケーです。もし灰をまぶしたわらびを買ったときや、さらし布に灰を入れずに直接わらびに振りかけたような場合は、わらびが浮き上がってこない程度の落としぶたをします。
重すぎるとわらびがつぶれてしまうので、浮かばない程度の軽い落としぶたを使います。
※6 【天ぷら粉をからめて天ぷら】
通常野菜は中まで火をとおすために、160度程度でじっくりと揚げますが、わらびは加熱時間が長くなるとシャッキリ感がなくなり、ベトつくだけでなく、繊維質が気になるようになってしまうため、できるだけ加熱時間を短くできるようにします。
そこで、比較的高温の200度とし、油の温度を低下させないため小分けしながら、天ぷらの衣がパリッと挙げるだけの20秒〜30秒で引き上げます。
※7 【15秒〜20秒で引き上げ】
ゆで時間が長くなると、わらびがベトベトになるばかりでなく、やわらかいというよりもスジっぽくなり食感が低下し、味わいも損なわれます。わらびは煮すぎが禁物です。煮すぎることのないように注意し、短時間の加熱を心がけましょう。
これは煮物にするときも同じです。わらびは仕上げに入れ、味付けしてさっと煮たら火を止めます。